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 ユニバーサルコミュニケーション研究所では、言葉の違いだけでなく、文化や状況、空間、現実世界と仮想空間の隔たりといった多様な「コミュニケーションの壁」を越えるためのAI技術の研究開発を行っています。その中核となるのが、日本語や日本文化・社会の文脈を深く理解する大規模言語モデルやそのための学習データ及び様々なAIを組み合わせられるAI複合体技術と、音声・画像・映像・センサーデータなど、異なる情報を統合的に扱うマルチモーダルコミュニケーション技術です。
 人は会話や状況を理解する際、言葉だけでなく、周囲の環境や相手の動作・表情、社会的背景や相手の文化などを総合的に判断しています。NICTではこの人間の理解のあり方を手本に、実世界やデジタル空間の多様なデータを組み合わせ、文脈や状況を柔軟に捉えるAI基盤技術の確立を目指しています。これにより、人の判断や行動を支援し、遠隔環境でも言葉以外の情報を含む豊かなコミュニケーションを可能にします。同時に、AIが社会で安心して活用されるためには、性能だけでなく文化や価値観との調和が不可欠であることから、多様なAIを用いてAI自身の振る舞いを評価・改善する仕組みを研究開発し、日本発の安心・安全なAIによる社会課題解決を目指しています。



データ駆動知能システム研究センター

 データ駆動知能システム研究センターでは、日本固有の文化や習慣、歴史解釈等を適切に考慮できる大規模言語モデル(LLM)の開発のため、我々がこれまでに収集してきた700億を超える膨大な日本語ウェブページを活用して LLM用の各種学習データを構築しています。これらのデータを国産LLMを開発する民間企業等に提供し、その開発を支援しています。
 また、LLMのみならず、我々がこれまでに開発してきた従来型のAIやコミュニケーション技術も含めて多様なAIを組み合わせ、複数のAIの知恵を連携させることによって、現在のLLMの弱点である創造性、多様性、信頼性の欠如を 回避するAI複合体技術の研究開発を推進しています。
 加えて、AI複合体を用いて様々なLLMのリスクを創造的に予見しつつ、LLMの出力を適時・適切に自動評価した上で、その性能向上に資する学習データを自動合成できる能動的評価基盤の構築に取り組んでいます。能動的評価基 盤により安全で利用価値の高いLLMの実現に貢献します。

マルチモーダルAIコミュニケーション研究センター

 マルチモーダルAIコミュニケーション研究センターでは、これまで言葉の壁を超えるため、様々な言語間をつなぐ多言語翻訳技術を開発してきました。今後は、言葉の壁だけではなく、文化の壁やリアル・バーチャルの壁も超え、人と人の相互理解を促進するために、テキスト、画像や映像等異なる種類のデータを駆使し、言語のみならず動作や所作等の非言語情報も文化の壁を超えて翻訳、伝達可能なマルチモーダルAIコミュニケーション技術を確立します。

マルチモーダル音声コミュニケーション研究室

 多言語の音声に含まれる言語情報、感情や発話スタイル等の非言語情報、および画像等のマルチモーダルデ ータに含まれる言語情報・非言語情報 を抽出して AI に入力し、発話者の意図を反映してリアルタイムにテキスト 化する技術、および感情等の非言語情報を反映した多言語の音声を合成する技術の研究開発を行っています。

多言語・多文化コミュニケーション研究室

 マルチモーダル情報を活用した多言語コミュニケーションを実現する自動翻訳技術、実用的な多言語同時通訳を低コストで実現する技術 、ビジネスで重要なグローバルサウス諸言語への多言語対応を軽量のオンプレミスモデルで実現する技術、ならびに これらの技術の評価に必要な多言語評価データ等を研究開発しています。

リアリティ知能統合研究室

 実世界の人・物・環境を対象に、モデル化・理解・予測を行い、実世界モデルを共有した身体的インタラクションを実現する「空間知コミュニケーション技術」、および実環境センシング・分野固有知識に基づき事象の因果推論・仮説立案を行い、意思決定・行動を支援する「因果知コミュニケーション技術」を研究開発しています。

組織

ユニバーサル
コミュニケーション
研究所
  • データ駆動知能システム研究センター
  • マルチモーダルAIコミュニケーション研究センター


パンフレット(PDF)

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